【読み物】『ネタ★第3回十二支レース』

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神「第3回十二支競走やるよ」
第2回十二支レースはこちら

 

~レース当日~

「さあ。やってまいりました。第3回十二支レース。わたくし実況アナウンサーの人間です。十二の動物が今、一斉にスタート!!」

「横並びで走りだしました。ネズミ、牛、トラ、ウサギ、龍、ヘビ、馬、羊、猿、鳥、犬、イノシシ。第2回大会は奇しくも第1回とは真逆の結果となり、逆十二支レースなどと称されました。第3回は果たしてどのようなレースになるのか!」

 

馬:(老若男女……じゃなくて古今東西、最もレースに慣れている動物は馬だ。正攻法でいけば馬が優勝するはずだ)

猿:(前回はイノシシと組んだら失敗した。ほかの動物に頼らずとも、猿は元々すばしっこい動物だ。今回はちゃんと自力でトップを狙う!)

羊:(前回はマジメに走ったら中盤の順位だった。今回は裏ワザを使わせてもらう)

ヘビ:(あー、腹減った)

 

「さあ、それぞれの思惑を胸に抱きながら全員が好調な滑り出しを見せている! おっと、ここで羊が何やら動きを見せたぞ。口をパクパク開けて何かを呟いている!」

 

羊:「羊が一匹……羊が二匹……」

 

「出た! 羊の眠らせ戦法! 羊の数をかぞえて敵を眠らせようという魂胆だ! しかしこのような古典的なワザに引っかかる者など……あっ! 動きを停止した者が一名! ネズミだ! ネズミが眠りについた! なるほど、今回のネズミ代表は、絵本でお馴染み『ねむいねむいねずみ』だった! 今日も眠くて眠くてしょうがなかったのか」

「もう一名動きが止まった! 動きを止めたのは……なんと、羊だ! 羊自身が自分の催眠術にかかって寝てしまったあ!」

 

ニワトリ:(アホな羊だな。それにしてもなんだか……お腹の調子が……変?)

トラ:(今回は! 龍だけには負けるわけにはいかない! 今期、阪神タイガースと中日ドラゴンズは! セ・リーグ最下位争いを! している間柄! 今シーズンの結果を占う意味でも! 龍だけには負けられない!)

龍:(トラめ。こちらを意識しやがって。この龍の前にぴったり着いて鬱陶しいことこの上ない。ええい、こしゃくな! これでも食らえ!!)

 

「ああっと!! 前回と同じくまたしても龍(ドラゴン)が炎を吐いた!! 一面炎の海!! コースが見えない! 一体、レース後半戦はどうなるのか!?」

「出てきました! 一番に炎の海から抜け出てきたのは……やっぱり今回もイノシシだった! さすが火の守護神。火事から逃げるのは一番速いと言われている動物。圧倒的な速さの走りを見せつけて……いや、後ろから負けず劣らず追随している動物がいるぞ」

「ウサギだ! 今回はウサギが覚醒している! 非常に速いことを『脱兎のごとく』と例えるように、ウサギが一目散に逃げるスピードというのは伊達ではなかった! イノシシに負けずに速い!」

「そしてなんと! その後ろから猛追してきたのは前回ブービー賞の牛だ!! 興奮している! 炎の赤に反応して、牛が闘争心丸出しでコースを駆ける! これまた速い!」

「イノシシ、ウサギ、牛! いずれもダイナミックなスピード! 今回のTOP3はこの三者で決定か!?」

 

???:「ヒヒヒヒヒヒ」

 

「ああーーー!! ここで信じられない速さでグングンと追い詰める動物が現れた! 犬だ! ただの犬ではない! 今回の犬代表は、チキチキマシン猛レースのケンケン!! いくつものレースをかいくぐってきたケンケンが、お馴染みのマシンに乗って、お馴染みの声を殺した笑いを響かせて前に出てくる出てくる! マシンを使ってはいけないルールはありません。マシン速いマシン速い。あっという間に先頭集団を追い抜き、逆転ゴーーーーール!! 1着ケンケンこと犬!!」

「次いで、イノシシ、ウサギ、牛がゴールしました! 最後はケンケンにやられてしまいましたが、炎の海からの見事な走りを見せてくれました!」

「そして、馬と猿がほぼ同時にフィニッシュしました! 正攻法の走りで手堅い順位を獲得しました」

「後半の順位になります。炎を吐いて体力を消耗した龍、そして炎攻撃の標的とされたトラが、本来の力を出しきれないながらも今ゴールをきりました。お疲れ様でした」

「残るは四名。なんだかかったるそうなヘビ、なんだかお腹の調子が悪そうなニワトリ、そしてまだコース途中で眠っているネズミと羊です」

 

ヘビ:(今日のレースのためにヘビーな減量させられたんだよ。体は軽くなったけどパワーが出ないんだよ)

ニワトリ:(ああ……お腹が……もうアカン)

 

「ニワトリが立ち止まった! どうしたことか……ああっ!! なんと! 卵だ! 卵を産んだ! 体に異変を感じていたのはそういうことだったのか! あっと、産みの喜びか達成感か、ニワトリが威勢よくコケーと鳴いた!」

 

ネズミ&羊:「はっ!!」

 

「ネズミと羊が起きたー! ニワトリの鳴き声に朝だと勘違いしたか。とにもかくにもネズミと羊がレースに戻ってきた! ニワトリが走りきってゴール。レースを再開したネズミと羊もゴールしました。ヘビはどうしたんでしょう? 何やらコース途中で立ち止まっているが!?」

「あっ! ニワトリの卵をヘビが丸飲みしている! お腹を空かせたヘビが卵をペロリと! あいつらはグルメじゃない! なんでもペロリ! ちょっと残酷な描写ですが、おとぎ話と思って笑ってゆるして! 卵を丸飲みしたヘビが満足げに、今ゴールしました」

 

「レース終了。最終的な順位は以下の通りとなりました」

1位 いぬ
2位 いのしし
3位 うさぎ
4位 うし
5位 うま
6位 さる
7位 たつ
8位 とら
9位 とり
10位 ねずみ
11位 ひつじ
12位 へび

「奇しくも50音順の順位となりました! それでは実況はわたくし人間でした。ありがとうございました」

 

(終)

 

 

当記事は、以前自分が別サイトに書いた記事の移転になります。
別サイトでの公開日:2018/10/04

 

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この記事を書いた人
門松冴果

Saeka Kadomatsu
映画と文(ぶん)が好きな物書きです。小説を書いています。

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