エッセイ:「酢豚にパイナップルな給食」

酢豚 エッセイ
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~故・伊丹十三監督風の文体(というよりは語尾)で書いてみるエッセイあるいはコラムのようなもの~

 

私の小学校・中学校での給食はおいしいものも数多くあったが、食のセンスとして私がついていけぬものもあった。

私のところの給食では、「ともすれば野菜にフルーツを混ぜがち」な傾向が少々見られた。

 

たとえば、酢豚にパイナップル。これは全国的にもよく聞く。私の母校の給食にも見られた。
酢豚の中に入っているパイナップルに違和感を持つ声はわりとよく聞く。
かくいう私もパイナップルは酢豚とは別物で食べたく、その気持ちは成長しても変わらず、今でも酢豚はパイナップル抜きでのぞみたい姿勢であります。

 

それから母校の給食でいえば、サラダに果物が入っていることも結構ありましたね。

コールスローサラダに薄くカットされたリンゴが入っていたり。
ワカメとキュウリの酢の物に、缶詰から取り出したであろうシロップ漬けのミカンが入っていたりした。

野菜サラダにしても酢の物にしても、そして果物にしても、それら単体はおいしく感じられて好きなのだが、ミックスされたとたんに私は「うーむ」と、及び腰になってしまうのである。
わけてほしかった、その一言に尽きます。

 

そもそも果物は加工せずに、そのまま単体で食べたいという欲求が私の中に存在する。

 

ところで、上記で挙げたメニューたちよりもよほど私が立ち向かえなかったフルーツ系の献立がある。
それは、給食のフルーツパン。ドライフルーツパン。
ぶどうパン、オレンジパンなど、ドライフルーツが混じったパンは、田舎ゆえ給食以外で見たことも食べたこともなかった私にとってちょっと都会的過ぎたのであった。

ただ、フルーツパンに関しては、ほかと混ざってるうんぬんの要素より、そもそもドライフルーツが私にとって「?」で食指が動かないものではありました。
ドライフルーツのセンスに、私がまだついていけていなかったのである。

 

給食を卒業して年月が経ち、私も少しずつ都会的というおもむきな食べ物も食べるようになったといえます。

なんせここ数日、私が朝食に食べている物は、オートミール(オーツ麦)に豆乳とカットしたバナナとブルーベリーを入れてシナモンを振りかけたメニューであります。これは私からすれば進歩である。給食に出てきていたら残していたであろうメニューです。

食の好みなどは変わるものですね。子供の頃は苦手でも大人になってから好きになることはままある。

そういえば、”ジブリ飯”の中でかつては一番おいしそうに思えなかったのが『魔女の宅急便』のニシンのパイであるが、今では一番興味があって食べてみたいジブリ飯がニシンのパイです。そんな食の好みの変化はある。

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食の好みは変化することもあるということで、いずれは野菜と果物がミックスされたサラダもおいしく食べられる日がくるのでしょうか。
「ベビーリーフと柿のサラダ」や「ほうれん草とベリーのサラダ」など、今はできればミックスせずに食べたいのであるが、でもまあ、これらはそのうち食べられそうな感覚はある。

しかし、最初に述べた「酢豚にパイナップル」。これだけは、今のところ攻略できそうな気がしない。
醤油系のあんが絡んでいるからなのか、温かいからなのか。「酢豚にパイナップル」は、サラダや穀物にまじる果物とはまたちがったセンスがあり、そのセンスは今のところ攻略できる気がしないのである。
苦手の声が少なくない一方、淘汰されてないあたりに、一定の支持はうかがえるのだよなあ。

最終的には酢豚にパイナップルはなんだか大物に見えてまいりました。
いや、最終最後には、苦手な声も多いのに酢豚にパイナップルを入れてきていた母校の給食センターに何か感じるものがあります。

ともあれ、おいしくてまた食べたくなるような給食メニューはたくさんあり、高校時代には早くも「あの給食が好きだった」「あの給食が懐かしい」と、同郷の友達と話して下校したこともあったものでした。

 

 

当記事は、以前自分が別サイトに書いた記事の移転になります。
別サイトでの公開日:2019/10/28

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Saeka Kadomatsu
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この記事を書いた人
門松冴果

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映画と文(ぶん)が好きな物書きです。小説を書いています。

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