エッセイ:「神割崎―カミワリザキ―。神が割った崎」

宮城県 神割崎 日の出 エッセイ
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~故・伊丹十三監督風の文体(というよりは語尾)で書いてみるエッセイあるいはコラムのようなもの~

 

宮城県の南三陸町には神割崎(かみわりざき)と呼ばれる景勝地がある。

まず、ツインタワーのような岩、とお考えください。
そのような双子のような岩が、海岸の浅瀬にそびえている。
それが神割崎である。

宮城県 神割崎

 

さて、この神割崎は「神」が「割」ったとされる「崎」で、「神割崎」であるといわれていて、そういった伝説が存在しているのであります。

その伝説をブツ切りにはなるが語ればこうなる。
“クジラが打ち上げられた、クジラをめぐって隣人と争った、神が怒った、クジラがまっぷたつになった、争いがおさまった”
といった内容でありますが、肝心の神割崎がどう物語に食い込んでいるのかについては、以下の説明をご覧いただきたいのであります。

 

≪神割伝説≫
(引用元:南三陸町観光協会公式HP

その昔、ここには長清水浜という村がありました。ある日、この浜に大クジラが打ち上げられました。しかし、隣の十三浜村との境がはっきりしていなかったため、クジラの取り合いから両村には争いが起こってしまいました。その夜、あろうことか岬がまっぷたつに割れ、クジラも2つに割られてしまいました。

両村の人々は神様が岬を割り、いさかいの仲裁をしたのであろうといって、以来この岩の割れ目が村境となったと伝えられており、今日も、南三陸町と石巻市との境界になっています。

冒頭で神割崎は南三陸町の景勝地だと書いたが、厳密にいえばお隣の石巻にもまたがっており、ちょうど2つの町の境になっている。

 

この神割の伝説だけでもなんだか少しだけ神秘的なおもむきがあるにはある。
しかしもう一つ神割崎には神秘的な一面がある。

ある一定の時期に、この神割崎の岩のあいだから朝日がのぼるのが見られる。
その時期の一つが10月下旬。まさに今ちょうどぐらいに見られる。(※記事執筆時)

宮城県 神割崎 日の出

今の時期のほか、2月中旬頃にも見られる。
内容を繰り返せば、神割崎からの日の出が見られるのは、年に2回、「2月中旬頃」と「10月下旬頃」である。
どちらの場合もそれぞれ一週間ぐらいは拝める。

 

この神割崎の日の出を拝める時期は”固定”でして、2月と10月であると決まっている。
ざっくりといえばまず太陽の動きが2月頃と10月頃がだいたい一緒である。ほぼ同じ位置から太陽がのぼり、そして沈む。
2月頃と10月頃に、神割崎の観賞方向である南寄りの東の方向から太陽がのぼるのであります。

つまり毎年、同じ時期に同じように神割崎の日の出を見られる。

 

おそらくは何百年もしかしたら何千年も前の人々と私たちは同じ日の出の景色を同じ場所で同じ時期に眺めているのだ。と、そういったような情緒めいたエッセイあるいはコラムのようなものを宮城のローカル新聞に投稿したらボツになったことがあった。私の話です。

ボツというと「依頼されて」書いた原稿が却下になるという含みがありそうなので説明せねばならぬが、私は依頼されたわけでもなんでもなく、ただ勝手に投稿しては(募集はされていた)、掲載されなかったやつです。

 

神割崎の日の出には情緒がある。

こういった「情緒・エモさ・美しさ」みたいなものを神割崎は持つと同時に、神割伝説の「物語」、期間限定で日の出が見られる「希少性」もある。

「情緒・エモさ・美しさ」「物語」「希少性」――、なんだか価値に関するマーケティングか何かの重要な要素として、探せばどこかで提示されていそうな要素を、神割崎は持っているのである。

つまり神割崎はポテンシャルが高いといえる。そう締めくくろう。

 

 

当記事は、以前自分が別サイトに書いた記事の移転になります。
別サイトでの公開日:2019/10/26
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