エッセイ:給食のカレーのグリーンピース

カレー エッセイ
スポンサーリンク
~故・伊丹十三監督風の文体(というよりは語尾)で書いてみるエッセイあるいはコラムのようなもの~

 

小さいころ好きだった食べ物はカレーライスである。
カレーライスはすごい。
実家の味・いわゆる家庭の味もおいしかったし、学校の給食のカレーもおいしかった。

大人になった今は、実家の料理で何か好きか問われれば、お煮しめを挙げる。結び昆布やしいたけや高野豆腐(噛むとじゅわっと旨いダシがしみ出る!)などが入ったお煮しめは、これがまた年を重ねるにつれて旨さがよくわかるのであります。

ただ、子供のころはお煮しめの味がわかるような「大人の舌」を持ってなかったのである。
なので好きな実家の手料理はと聞かれれば、「カレー!」と即答していた。
カレーが大好物でした。

とはいえ実家ではカレーに関しては特にこだわりのレシピはない。隠し味などもない。使う市販のルーはけっこう変わるのである。バーモントカレー、ジャワカレー、熟カレー、中辛のときもあれば辛口のときもある。これといった安定した辛さや味が決まっていたわけではなかったが、それでもいつもカレーはおいしかったからカレーは偉大なり。

 

さて、小学校の給食のカレーはいつも同じ味の同じ辛さで安定しており、やはりおいしかった。カレーはクラスメイトみんなの大好きな献立の一つだった。

カレーライスを嫌いな日本人はほとんどいないのではないか。私のクラスではいなかったと記憶している。みんなカレーの日は喜び、おかわりをしたものだ。しかし、カレー自体は好きでも、その中に入っているある具材が苦手というクラスメイトは何人かいた。

我が小学校の給食のカレーにはグリーンピースが入っていた。グリーンピースが苦手な人は一定数いるものですね。

私は給食のカレーの中に入っていたグリーンピースが好きだった。いいアクセントになっていた。給食のカレーはいつも安定したおいしさだったが、グリーンピースの具合もいつも安定していた。
固くなく、気が抜けたようになることもなく、ちょうどいい具合に煮えているのであります。

このカレーのおかげで私はグリーンピースは「好んで食べられる物である」と認識していたが、のちに外食してみればもさもさしたグリーンピースに出会ったり、固いグリーンピースに出会ったりして、店によりけり、きちんとグリーンピースがいい具合に煮えていてくれないとなかなか苦手かもしれん、と気づくようになった。

でもいい具合に煮えているグリーンピースであれば歓迎なのであります。チャーハン、シューマイ、ナポリタン、いい感じにグリーンピースがアクセントになっている食べ物はある。

私がこの世で一番好きなグリーンピースは、小学校の給食のカレーに入っていたグリーンピースである。給食のカレーが食べたいとふと思ったこともあるが、突き詰めれば給食のカレーのグリーンピースが食べたいということかもしれぬ。

カレーのうまさを引き立てていたグリーンピース。
グリーンピースをまた引き立てていたカレー。
我が小学校の給食のカレーに(苦手と思う人も一定数いる)グリーンピースを入れようと決意した人、よい判断ですね。と私は思うのであります。

 

当記事は、以前自分が別サイトに書いた記事の移転になります。
別サイトでの公開日:2019/10/07

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+
Saeka Kadomatsu
+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

エッセイ
スポンサーリンク
この記事を書いた人
門松冴果

Saeka Kadomatsu
映画と文(ぶん)が好きな物書きです。小説を書いています。

門松冴果をフォローする
ものかきシアター
タイトルとURLをコピーしました