映画「幸せなひとりぼっち」を何気なく観てきたらかなりの良作だった!

幸せなひとりぼっち1 映画(映画館で観た)
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※この記事には、ネタバレが含まれています。

 

映画「幸せなひとりぼっち」を観てきました。

ストーリー
愛妻に先立たれ失意のどん底にあったオーヴェ(ロルフ・ラッスゴード)の日常は、パルヴァネ一家が隣に引っ越してきたことで一変する。車のバック駐車や病院への送迎、娘たちの子守など、迷惑な彼らをののしるオーヴェだったが、パルヴァネは動じない。その存在は、いつしか頑なな彼の心を解かしていき……。

(引用元:シネマトゥデイ

 

わたしは映画館で映画を観るなら、スペクタクルなものとかド派手なアクションものとかを観たいタイプです。

「幸せなひとりぼっち」のようなヒューマンドラマ系の映画は、レンタルで観ることが多いです。

映画館での鑑賞の場合、あまり自分からセレクトするジャンルではありません。

 

でも今回この映画を観ることになり。

 

結果。

 

すごくよかったです!!

 

予想以上によかった。

 

魅力的なキャラと、丁寧な描写・構成・ストーリー、クスッとくるところもあれば泣けるところもある、きっと「観てよかった」と思ってもらえる映画です。

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登場人物が魅力的

幸せなひとりぼっち1

魅力的な登場人物がたくさん出てきます。

 

いつも不機嫌そうで頑固なカミナリじいさんの主人公・オーヴェ。

リヴ・タイラーやミラ・ジョヴォヴィッチを彷彿とさせるきれいな容姿で、中身も超絶素敵なオーヴェの奥さん・ソーニャ。

お隣の陽気なイラン人女性・パルヴァネと、その賑やかでフレンドリーな一家。

かつて共に近所を見回りしたり張り合ったりしたこともあった、今では身体と発話が不自由になった旧友。

肉厚ボディで猫を温める、ご近所の無職っぽい兄ちゃん・イミー。

オーヴェを煙たがったり頼りにしたりしてる、ご近所さんたち。

嫌味ったらしい「白シャツ男」や、ソーニャの元教え子など、脇役たちもいい味出してます。

 

が、中でも忘れてはいけないキラリと光る名優が一人。いや、一匹。

オーヴェの家の周辺に現れる猫!

幸せなひとりぼっち3

あの猫の存在感ったら、ただものではありません。

青い瞳で大きめサイズ。種類は「ラグドール」ですかね。

とってもかわいいです。そして美ネコ。

ラグドールのおおらかでのんびりな性質は、へんくつじいさん(=オーヴェ)と対照的でそれがまたよかったです。

出てくる猫まで魅力的って、どれだけキャラ設定と配役のセンスがいいんだ、この作品。

丁寧に描かれてる

なぜオーヴェはあんな”へんくつじいさん”になってしまったのか?

 

その答えが、映画の中で彼自身の回想として出てきます。

彼の出自や家庭環境や体験してきたことについて知っていくうちに、なるほど、オーヴェが今のようなオーヴェになったのも腑に落ちます。

 

また、彼がとる行動やご近所への対応の仕方によって、彼の人となりがどんどん見えてきます。

社会の規律やルールに厳しいとか、家周りのことに詳しいとか、潔癖症なところがあって他人を車に乗せるときはシートに新聞紙を敷くとか、自分の近所にも「いそう」な感じに描かれていて共感してしまいます。

 

冒頭、オーヴェが花屋で花束を買うシーンがあります。

「2束で70クローナ」(※たぶん通貨はクローナだったはず)のクーポンを持って、「自分は1束だけ買いたいから、35クローナだな」と店員に言います。

店員が「1束は50クローナ」だと告げると、オーヴェは「それでは道理に合わん」と怒ります。

それは2束用のクーポンであると説明されるも、オーヴェは納得がいかず、「責任者を出せ!」と詰め寄る始末。

シーンが切り替わり、結局2束買った花を奥さんのお墓に供えます。

この冒頭の何分かだけでオーヴェがどういう男性なのか、だいたいわかります。

 

オーヴェは、自分の正義に忠実な気難しい頑固者であり、愛妻家でした。

 

オーヴェの青年期から晩年にかけては、彼の奥さんであるソーニャが彼のすべてといってもいいくらいに支え合っていました。

ソーニャはおしゃれで知的で快活で、とても素敵な女性です。

太陽のような女性です。

だからこそ彼女を失ったオーヴェは光を失ったようであり、ひどく落胆したことでしょう。

幸せなひとりぼっち2

 

妻の死後、さらに職を失ったことによって、オーヴェは人生を終わらせることを決意します。

何度か自殺を図り、そのたびに自分の人生を回顧するのですが、結局ご近所たちに邪魔をされて死にきれません。

中でも隣に越してきたイラン人女性一家にはずかずか上がり込まれて振り回されてしまいます。

しかし、そんなフレンドリーで賑やかな一家に、次第にオーヴェは頑なだった心が動かされます。

 

こんな感じで、コミカルな描写やシリアスな要素を挟みつつ、2時間の映画の中でオーヴェの人生を描いていきます。

 

最後、オーヴェは亡くなり、彼の葬式が開かれます。

たとえば死エンドまでいかずに、ご近所たちと仲良くなって楽しい日々を過ごしているところで映画が終わるラストであっても、一定の評価は得ていたことでしょう。

そういうラストの迎え方もあるわけですが、しかし、この映画は彼が命尽きるところまで向き合います。

 

オーヴェの最期を描くことによって、オーヴェの生き様を見事に描ききっています。

オーヴェという登場人物に対しての敬意が感じられて、好感を持ってしまう映画でした。

ここまで丁寧に誠実に描いている作品だと、批判する部分なんて出てきません。

 

馴染みの薄い国の映画も観てみるもんだ

わたしは外国の映画ならば、アメリカをはじめとする英語圏の作品を観ることがダントツに多いです。

個人的に英語は日本語の次に慣れ親しんでいる言語なので、リズムとかスッと入ってきますし、わかる単語や言い回しもあって、映画が観やすいです。

まったく理解できない言語の映画は、日本語や英語のそれより、多少とっかかりをつかみにくい部分があります。

ということで、わたしはヨーロッパの映画はそんなに観たことがありません。

 

映画館であまり見かけないということもあります。

フランス映画ならまだしも、スウェーデンの映画というのはほとんど上映することはありません。

逆にいえば、そういった国の作品をわざわざ上映するということは、それだけ話題になっている(良作である可能性が高い)映画だってことですよね。

実際、「幸せなひとりぼっち」はとてもよかったです。

本国スウェーデンで大ヒットとなり、国民の5人に1人が観た、そうです。

スウェーデンのアカデミー賞で「主演男優賞」と「観客賞」を、シアトル国際映画祭でも「主演男優賞」を獲得しました。

幸せなひとりぼっち4

ふだんは映画館であまり見かけない国の作品があったら、実はかなりの名作であると期待してもいいかもしれませんね。

あとがき

書けば書くほどこの映画の素晴らしさをしみじみと実感します。

長くなってしまいましたが、それだけよかったということで、今回の投稿を終わりたいと思います。

 

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