個人的に怖い映画No.1は『激突!』(1973)かな

trailer 映画(その他雑記)

 

ホラー映画、パニック、怪物、スプラッター、サスペンスなど
いろんな分野の「怖い」作品がありますが。

 

個人的に、一番怖い映画は『激突!』(1973年)なんじゃないかなと思っています。

子供の頃であればジョーズとかキョンシーとかのほうが怖く感じただろうけど、大人になった今は『激突!』のほうが怖い。

 

もちろんまだ鑑賞できてない映画作品はたくさんあり、自分が鑑賞した中での評価にはなってしまいます。
でも、この先も『激突!』以上に怖さを感じる映画はなかなか出てこないんじゃないかなと。
それほど個人的に怖さを感じた作品でした。

 

『激突!』がどういう話なのか簡単に説明すると。
抜かした大型トラックが延々と後を追っかけてくるという話です。

 

ただそれだけです。
しかし日常で起こりそうな生々しさがあります。
ちょっとしたキッカケから取り返しのつかない事態にまで発展するという。
日常に潜む恐怖、みたいなのが描かれていると思います。

 

『激突!』に出てくるトラックがまた……「モンスター」としての異様な存在感を放っています。

トラックの運転手の顔が見えなく、トラック自体がモンスターとして見えてしまうような構図です。
無機質でとてもデカくて頑丈なものが、あからさまな殺意を持っていつまでもいつまでも執着してくるという恐怖
殺人トラックです、あれは。
観てる途中でその執拗さなどにいたたまれなくなり、「もう観たくない」と目をそむけたくなりました。(最後まで観ました)

 

この『激突!』。
監督は、スティーブン・スピルバーグ。
当時まだ無名だったスピルバーグ監督の名を世間に広めた作品といわれている。
『激突!』は、年表で見れば、スピルバーグ監督にとって二作目に当たる。

 

映画ライターの高橋ヨシキ氏いわく、映画監督にとって1~2作目というのは、その人のやりたいことやその人の核となる要素が詰まってたり、その監督の方向性を指し示すような要素が入ってたりするとのこと。
『激突!』に入っている要素で、そしてその後のスピルバーグ作品にもよく見られる要素というのは、「恐怖」「家庭の不和」

スピルバーグ監督は、政治・社会的な作品も撮れば、エンタメ性の強い作品も作ります。
政治・社会的な作品といえば『シンドラーのリスト』『プライベート・ライアン』『ミュンヘン』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』など。
エンタメ性が強い作品の代表といえば、『ジョーズ』『ジュラシック・パーク』『E.T.』などなど。

 

エンタメ性が強い作品であっても、「恐怖」と「家庭の不和」の要素がわりと一貫してあるというのが見て取れます。
「家庭の不和」は、スピルバーグ作品では特に父親が家庭にうまく馴染めていないケースが多く、これは監督自身の幼い頃の家庭環境が影響しているようである。
『宇宙戦争』では父と息子の不和がありましたし、『未知との遭遇』では父親は家庭を放っぽって○○にいってしまうし(ネタバレ避け)、『激突!』でもトラックに追いかけられる主人公は家庭がうまくいってない描写がある。

 

「家庭の不和」については監督自身の育った環境も影響して自然にそういう描き方になってしまう部分もあると思いますが、もう一つの要素「恐怖」については、これはもう監督が描きたいから描いている要素でしょう。

 

『ジョーズ』は、いわずもがな恐怖映画です。
『ジュラシック・パーク』も、恐竜が人間を襲ってくるシーンはやはり恐怖感があります。
『E.T.』も、E.T.の初登場シーンなんかは、何が出てくるのかわからずに観客がドキドキと固唾を飲んで待つような演出になっています。

E.T.の姿を見た主人公の妹はキャーと悲鳴を上げまくります。
妹役のオーディションでは、一番叫び声がよかった女の子が役に選ばれたとのこと。
ちなみにその妹役に選ばれた少女は、ドリュー・バリモアでした。

子供たちを怖がらせよう・観客をハラハラドキドキさせようというのが、スピルバーグ監督の中心にありそうである。

 

『激突!』は、その「恐怖」の要素が多分にありました。
『ジョーズ』とはまたちがった怖さがあります。

怪談話とかともまたちがった怖さです。
お化けとか超常現象とか目に見えない物は非現実的で怖さを感じないという人もいるでしょう。
そんな人でも(そんな人だからこそ?)、『激突!』は目に見え、しかも現実世界で普通に起こりそうなリアルさがあるので、怖く感じるかもしれません。私は怖かったです。

 

あ、それから最後に。
『激突!』のオマージュが入ってるのかな?と思える映画があります。
『人生スイッチ』というオムニバス映画。
その中の一編に、ちょっとした運転でのいざこざから修羅場に発展するという、『激突!』を彷彿とさせるストーリーがあります。
これもなかなか怖かった。
こっちの最後はブラックジョークのきいた皮肉エンドでした。

 

以上です。

 

タイトルとURLをコピーしました