またインドか!『ダンガル きっと、つよくなる』を観てきた感想

ダンガル きっと、つよくなる 映画(映画館で観た)
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※ネタバレあります

 

『ダンガル きっと、つよくなる』を観てきました。

 

またしてもインドからの大作エキサイティング映画。
インド(ボリウッド)映画の勢いはとどまることを知りませんね。
『ダンガル』は本国インドのみならず中国でも記録的な興収を上げています。
ボリウッドの存在感をますます世に知らしめています。

ダンガル

 

インド映画は概して上映時間が長い印象があります。
『ダンガル』は2時間49分とこれまた長い。
でも長さはまったく感じませんでした。
それだけ夢中になって観れました。
なんてったっておもしろいので。

 

スポ根サクセスストーリーとしての気持ちよさがまずあります。
映画用に脚色はしているものの、感動的なドラマがあります。
初めは父親からレスリングを強制的にやらされていた姉妹。徐々にレスリングと向き合うも、「女だから」の障壁や環境の変化による親子・姉妹間のぶつかり合いが起きてしまう。しかし和解し家族互いに信じ合い、そして姉のギータは最後は父親が見ていないところで自らの力で勝って巣立つ。
という、ヒナが成長して飛び立つのを見たような、そんな清々しさ晴れ晴れしさがあります。
恋愛要素がなかったのもテーマが散らからずに済み、シンプルでよかったです。

 

レスリングで闘うシーンは、映画とわかっていても見ている手に力が入りました。
私はレスリングの試合をしっかり見たのはたぶん初めてでした。(映画の中の、シナリオがある闘いではありますが)
レスリングのルールやポイントの種類について知ることができました。
これからはもっとレスリングの試合に興味を持つと思います。
父娘対決もありました。
このシーンは重要であり、シリアスな意味を含んでいます。
私はそのシーンを、父と姉の対決を見守る妹のバビータと同じ表情で見ていたと思います。

 

一番胸を打たれたのはコモンウェルスゲームズ決勝戦直前での父親のセリフでした。

「お前の勝利は、あの子たち(ギータに憧れる少女たち)の希望でもある」

「女を下だと見てるすべての人間と戦うんだ」

家父長制が深く根づいているインドの田舎村の父親からそういったセリフが出てくるとは意外でしたが、しかしそういうふうにいわれたら燃える女性は多いでしょうし、私もパワーをもらいました。

 

父親役のアーミル・カーンはさすがの存在感でした。
彼は役作りのためにまず太ってレスリング引退後の中高年時代のシーンを撮り、その後にハードなトレーニングで急速に体をしぼってレスリング選手だった頃のシーンを撮影したとのことです。
太った状態でクランクアップをしたら体型を元に戻すモチベーションが上がらないと踏み、先に太って数ヶ月かけて絞るという順番を選んだようです。
そのビフォーアフターの状態とトレーニングの様子がYouTubeにアップされてたのを以前に見たのですが、圧巻というか、まさにプロ根性を目の当たりにしましたね。

 

↓この動画です。サムネイルだけでもその違いに驚きます。完全に若返っている。

 

アーミル・カーンの揺るぎない存在感はどこから出てくるのでしょうね。
目力が強いというのは一つ言えると思いますが。
初めてアーミル・カーンを見たときに、トム・ハンクスにちょっと似てると思いました。
トム・ハンクスもとても存在感のある俳優ですよね。

 

あと思ったのは、インド映画はほかの国の映画と比べて、「音」が個性的だと思います。

 

要所要所で挟まれる歌がいいスパイスになってました、インドだけに。
歌詞がもっぱらダイレクトです。
映画に挿入される音楽って、すでに発表されている曲を使ったり、映画用に作ったとしてもけっこう抽象的な歌詞だったりするのが常だと思うのですが
『ダンガル』では「お父さん、私たちの体が壊れてしまうわ」とトレーニングのキツさを率直に歌い上げており、モロに『ダンガル』用の歌でした。
歌詞がおもしろくてメロディーがよい曲がいくつもありました。

 

それからもう一つ音でいうと、歌詞のないちょっとしたBGMや効果音は、じゃっかん大時代的というか。
どんな大作のインド映画でも割りとそうで、てらいがないというのか、さりげなさがないというのか。
不穏な空気が流れる場面では「まさに」な不穏な音楽が流れるし、感動の場面もしかりで、それでいてたまに古めかしく感じる音が使われてたり。
ハリウッド映画に使われてたら思わず笑ってしまいそうな音(ウケ狙いなんだろうなとも思うし)がインド映画の中で普通に使われているときがあります。
そういう意味では、インド映画はわかりやすいというのはあるかもしれません。
わかりやすいし面白いしで、複数の国で広く受け入れられるのもうなずけます。

 

いや、しかしまた優れたインド映画を見せられて、これからまたさらにボリウッドには期待してしまいます。
『ダンガル』はガッツポーズと感動と涙の中に何かしら学び取ることもあって、実生活でとてもいいスポーツの試合を見たような感じを得られました。

 

自分の夢を子供に押しつけるとか、子供の才能を見い出すとか、
親世代はその辺についてもいろいろ考えるところがある映画かと思います。

 

P.S.
我らが吉田沙保里選手をモデルにしたキャラとかが出てくるかなとちょっと期待しましたが、そういうことはなかったですね。
もっともそういうことがあれば、日本ではもっとそこをピックアップして宣伝してたかな。

 

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