映画『ブリッジ・オブ・スパイ』を鑑賞。アベル役の見事な味よ

グリーニッケ橋 映画(旧作レビュー)
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映画『ブリッジ・オブ・スパイ』(2016)を鑑賞しました。

スティーブン・スピルバーグ監督の作品です。

トム・ハンクスが若者を救い出すために奔走するあたり、『プライベート・ライアン』を個人的には思い出しました。同じスピルバーグ監督作品だし。

冷戦版・プライベートライアンという感じか?

そういえば、ライアン二等兵=マット・デイモンに似てる俳優が本作に出てたな。
パワーズ(アメリカ側のスパイ)の同僚で、パワーズの本人確認をおこなった彼。ジェシー・プレモンスという名の俳優。
ウィキペディア情報によると、彼はマット・デイモンに似てると言われることが非常に多く、出演作『ブレイキング・バッド』の中で精製される薬品メスにちなんでMeth Damon(メス・デイモン)とファンから呼ばれているそうな。
「アメリカのあんちゃん」という響きがぴったりな、そんな彼でした。

 

さて、この『ブリッジ・オブ・スパイ』。実話を基にした物語です。

ストーリーを説明すると長くなるので、キーワードのみ羅列しておきます。

キーワード:アメリカ、ソ連、冷戦、諜報活動、裁判、弁護、捕虜、東ドイツ、交渉

こういったキーワードの作品は、以前の自分なら避けてたな。
「お堅そう」とか「むずかしそう」とか思って。

こういった映画をちんぷんかんぷんになることなく、理解して(ると自分では思う)鑑賞できるようになったことには、「大人になったな~」と思います。

ま、観ている側に理解してもらえるようにスピルバーグ監督らが工夫などをほどこしているからってのはありますが。

 

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印象深かったのは、アベル役

この作品で印象深かったのは、なんといってもソ連のスパイ・アベル

彼の個性が際立って見えました。

アベルを演じたのは、マーク・ライランスという名のイギリス人俳優。映画『ダンケルク』にも出演されてたんですね。

アベルのキャラクターによって、無機的になりそうな物語が一つ彩りが深まったような感じがしました。これが役者の力か、と。
トム・ハンクスも華とか存在感とかがあるのですが、この作品ではアベルの味わいが目立ってたんじゃないかなあと。

 

冒頭、彼が自画像を描いているところからの、電話が鳴って、受話器を受けてもずっと無言でいるというシーン。

どこかコミカルで、しかしこのシーンだけでも「この役者はすごいぞ」と思わせてくれるたしかな雰囲気があって、あの短いシーンで引き込まれました。

敵国のスパイだとしても、個人としてはどこか救いたくなる気持ちも出てくるかもしれないような、そんなある種の徳みたいなものが感じられる初老……。

とらえどころがなくてひょうとしていて、哀愁が漂ってました。

アベルがその気になれば観客を大号泣させることも可能なのでは。

もう少しお年を召したら、「フォフォフォ」と静かに笑う長老役とかが似合いそうな。そんな、世俗からちょっと違うところで物事を見てそうなたたずまいがある。

 

アベル役のマーク・ライランスは、本作でアカデミー助演男優賞を受賞しました。

オスカーを獲得したときの動画をユーチューブで観てみました。
受賞者として名前が呼ばれた後に、スピルバーグ監督と抱き合ってました。

その瞬間、「あ、二人は似てるかも」と思いました。

穏やかで小柄な感じで。

二人はいとこだといわれても違和感はないような。

スピルバーグ監督は、『ブリッジ・オブ・スパイ』の撮影2日目に、マーク・ライランスに別の作品への出演をオファーしたとのことです。(それが『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』)

 

マーク・ライランスは、アカデミー助演男優賞以外にも、たくさんの賞を受賞しました。

そういった受賞歴のことを一つも知らないときに、そもそもマーク・ライランスという名前も知らないときに、作品を観てアベルのキャラに引き込まれました。

プラシーボ効果的なものがなくても、冒頭で、「この役者はすごい」とただのシロート(私)にも感じさせた彼の演技力よ。

ほかにもいいと思うところなどありましたが、本作で一番印象に残ったのはやはりアベルかなと感じました。

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