『2001年宇宙の旅』内容を理解したら頭が宇宙になった(後半)

space-station 映画(旧作レビュー)
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前回の『2001年宇宙の旅』について書いたブログのつづきになります。

『2001年宇宙の旅』内容を理解したら頭が宇宙になった(前半)
1968年公開、スタンリー・キューブリック監督の名作映画『2001年宇宙の旅』。 このあいだ初めて観ました。 なかなか手が...

 

前回は、2001年宇宙の旅の概要やHAL 9000コンピューター(通称:ハル)のことなどについて書きました。

 

今回は小説を読んでほかに新しくわかったことや印象に残った部分などについて書きます。

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最後のホテルみたいな部屋の時間経過について

小説を読んでもうひとつ新しくわかったこと。

 

映画の最後で船長はホテルみたいな部屋にたどりつき、そこで船長は着替えたり食事をしたり就寝したりしますが、それらは小説では一日の出来事だということです。また、小説では船長が老いた描写はありません。

 

映画では船長の見た目が明らかに変化しているので、例の部屋で数年もしくは数十年を過ごしたように見えます。

 

映画でももしかしたら船長が急速に老けただけで、じつは一日の出来事だったのかもしれませんね。

 

とはいえ、地球とは時間の流れがちがって、例の部屋の一日が地球上での数年・数十年に相当する、なんてこともありえます。

 

実際に数字としてどのくらいの時間が経過したのかははっきりしていません。

 

人知を超えた宇宙では、時間の流れもそうだし、いろいろ謎で未知ですからね。

小説で一番印象に残った文章

小説版2001年宇宙の旅を読んでいて、「おお」「これは」といろいろ気づかされたり感慨にふけったりする部分がありました。

 

中でも印象深かったのが以下の文章です。船長がひとり巨大なモノリスの中に入り込んで、いろんなきっかいな景色や現象を目にしながら進んでいく場面での一文。

 

地球の科学やテクノロジーは、いま彼を想像もつかない運命へ導いている力に比べれば、救いようもなく原始的に思える。

(2001年宇宙の旅[決定版]/アーサー・C・クラーク、伊藤典夫訳(ハヤカワ文庫) P.294より)

 

現代の科学もテクノロジーも、偉大な宇宙の超神秘から見れば、すごく小さくて原始的なものに見えるのでしょう。

 

これ、目からうろこ。の後に、「そうだよなあ」と納得。

 

宇宙船に搭載した最新鋭システムやら人工知能コンピューターやらありましたが、船長が巨大なモノリスの中に入り込んで大宇宙トラベルしてるときにはもう、それらは遠く懐かしいことのように思えました。

 

宇宙のそこはかとないポテンシャルをみせつけられたら、科学とか哲学とかが存在していることってものすごく原始的というかなんというかそんな気もしてくるし、ふしぎだ。

 

以下のリンク先ブログで、宇宙がどれだけ計り知れないほど大きいかを画像で説明してくれています。

リンク 宇宙の大きさ、凄さを実感する34枚の画像

規模が大きすぎて逆にそのすごさがわからなくなる……ってくらいすごい。「今のはメラゾーマではない。メラだ」以上の破壊力。

小説からのちょっとした雑学

アーサー・C・クラーク氏が、小説のまえがきや本文の中で、宇宙に関する「へぇ~」な雑学を書いてくれています。

 

まずはまえがきから。こんなのありました。

時のあけぼの以来、およそ一千億の人間が地球上に足跡を印した。
この数字はなかなか興味深い。というのは奇妙な偶然だが、われわれの属する宇宙、この銀河系に含まれる星の数が、またおよそ一千億なのだ。地上に生をうけた人間ひとりあたりに一個ずつ、この宇宙では星が輝いているのである。

(2001年宇宙の旅[決定版]/アーサー・C・クラーク、伊藤典夫訳(ハヤカワ文庫) P.21より)

星は今まで誕生してきた人間たちの生命のきらめき、って考え方もできるってことですね。動物や虫などの生命ェ…ってツッコミもできますが、トリビアとしてはおもしろいです。

 

 

ほかにはこんなトリビアも。

 

本文より。土星の環についてです。太陽系の歴史からすれば、環が存在するのはほんの短い期間だけだという前置きがあった上で。

イギリスの天文学者がこんな説を発表した。環の命ははかない。 ((略)) 環の誕生はごく近い過去――せいぜい二、三百万年昔ということになる。
しかし土星の環が、じっさいには人類とおなじときに誕生したという奇妙な偶然にまで考えが及んだ者は、ひとりもいなかった。

(2001年宇宙の旅[決定版]/アーサー・C・クラーク、伊藤典夫訳(ハヤカワ文庫) P.261より)

『2001年宇宙の旅』は、いま観てもぜんぜんOK

映画『2001年宇宙の旅』、2001年から15年以上経ったいま観ても、まったく問題ないです。テクノロジーの技術うんぬんより、もっと超越したものを味わう作品だと思いますし。

 

この作品がおよそ50年前に制作されたって、あらためてすごいなあと思います。

 

2時間半ほどの上映中、セリフは40分ほどだそうです。本当にセリフが少ない。

 

でも「持つ」。

 

キューブリック監督は映像美で有名な監督です。

 

キューブリック監督のド真ん中から撮ったり奥行もたせたり(一点透視図法?)の構図とか、色づかいやデザインなど、独特のキューブリック節みたいな映像は、「みせ」ます。クラシックをメインにした音楽もいいです。

 

もし観てない方がいたら、今からでも2001年宇宙の旅を堪能できますので、どうぞ!

あとがき

以上、『2001年宇宙の旅』について感想などを書いてみました。

 

鑑賞してしばらくは頭の中に宇宙が広がります。

 

ちなみに現在読んでいる小説は、アンディ・ウィアーの「火星の人」。

 

この小説を原作とした映画「オデッセイ」も前に観ましたが、とてもおもしろかったです!

 

火星にひとり取り残された宇宙飛行士が、火星でなんとか暮らしながら地球に帰還しようとする話。

 

まだ当分は頭のなか宇宙だな。

 

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